相続で揉めた場合、どうするのが良い?
2022/11/15
遺産相続をめぐるトラブルは、年間1万件以上あるといわれています。
遺産の種類によってはなかなか公平に分割するのが難しい物があったり、被相続人との間柄から割合を増やすよう主張する方がいたりと、すんなりと遺産の分割が決まることはほとんどありません。
相続人間で揉めた場合、どうすれば良いのでしょうか。
□相続で揉めた場合は、弁護士に相談しましょう
相続で揉めた場合には、弁護士に相談するのがおすすめです。
弁護士は、司法書士のように相続に関する手続きを代行してくれるだけでなく、揉め事の解決に向けて第三者として取りまとめてくれるからです。
詳しいメリットについては以下の通りです。
1.遺産を代理で調べてもらえる
遺産の全体像を明らかにするために、代理で調べてくれます。
金融機関や役所は平日しか開いていないため、仕事や育児で忙しい方はぜひ弁護士を活用しましょう。
2.遺産分割の提案をしてもらえる
心情を汲み取りつつ、法的にも常識的にも道理が通る遺産分割割合を提案してくれます。
3.第三者として取りまとめてくれる
遺産分割では、相続人同士で感情的になり、話し合えるものも話し合えない状況になってしまうことがありますよね。
その場合には、弁護士が第三者として取りまとめをしてくれます。
代理人として他の相続人と冷静に話すので、トラブルの長期化が防げるでしょう。
4.約束違反を牽制できる
遺産分割協議後、名義が変えられるまでの間に、他の相続人が約束を破る行為があるかもしれません。
そのような場合に備えて、弁護士は書面を作成して準備しています。
適切な対処を迅速に行えるのは、弁護士の他ないでしょう。
□弁護士に依頼する詳細
*弁護士にはどのような時に依頼する?
遺産分割協議での話し合いで揉めてしまい、相続税の申告期限が来るまでにどうしても話し合いがまとまりそうにない場合に依頼するのが良いでしょう。
ただ、このような場合は解決の糸口が見つからないまま、時間だけが過ぎていってしまうので、早めに見切りをつけても良いかもしれません。
各相続人で弁護士を立てて、代理人同士で交渉に移せば、長期化を防げる可能性が高まります。
*弁護士は相続人それぞれが個別につけておこう
相続人間で意見が同じだからと、同じ弁護士をつけることがありますが、それはおすすめできません。
なぜなら、遺産分割協議を進めていく中で考えが変わる可能性があるからです。
その場合には、弁護士は双方の代理をすることができなくなり、時間的にも経済的にも勿体無い結果となってしまいます。
そのため、相続人それぞれで個別に異なる弁護士をつけるようにしましょう。
*相続の揉め事がいつまでも解決しない場合には
いつまでも話がまとまらない場合には、最後は司法の場で解決することになります。
家庭裁判所に調停を申し立て、調停が不調な場合に家裁審判を行います。
調停が受理された場合には、調停委員会が開かれ、調停委員のもとでお互いに意見を主張することになります。
なお、本人ではなく、弁護士による代理を立てて主張することがほとんどです。
冷静に話し合うためには、弁護士をつけるのがベストでしょう。
□まとめ
今回は、相続で揉めた場合の解決法について解説しました。
あまりに話し合いがまとまらない場合、相続税の申告期限が迫っている場合には、早めに見切りをつけて、弁護士による代理人を立てて話し合った方が良いでしょう。