土地の名義と建物の名義は違う?詳しく解説します
2022/09/14
土地と建物は、一般的に名義が同じであることが多いです。
しかし、あらゆる事情により名義が異なるケースもあります。
土地と建物の名義が異なることで何か不都合が生じるケースはあるのでしょうか。
今回は、土地と建物の名義が違う家を売却する方法と名義が違う不動産を売却する場合の注意点を解説します。
□土地と建物の名義が違う家を売却する方法を解説!
*土地と建物をそれぞれ売却する
土地と建物の名義が異なると、売却できないわけではありません。
土地と建物はそれぞれ独立した資産であり、権利もわかれています。
そのため、所有者が単独で売却することが可能になります。
売却の際は、原則、お互いの承諾は不要です。
例えば、親名義の土地に長男名義の建物がある場合です。親は長男の承諾を得ることなく売却できます。
ただし、敷地が使用貸借だった場合は、土地所有者から明渡請求を申し立てられる場合もあります。
一方、使用貸借で土地を取得しても自由に土地を利用できるわけではないため、トラブルになる可能性もあります。
したがって、土地と建物を単独で売却するケースは少ないです。
*名義を統一してから売却する
土地もしくは建物を買い取り、名義を統一してから売却する方法です。
土地と建物両方の所有権を取得すると、権利関係のトラブルが発生しにくくなります。
*土地と建物の名義が異なった状態で同時売却する
土地と建物の名義が異なったまま、双方の合意で同時売却する方法です。
例えば、夫名義の土地に妻名義の建物が建っているケースです。
双方の合意で土地と建物を1つの不動産として売却できます。
ただし、名義を統一してから売却する場合と異なり、土地と建物2つの契約を結ぶ必要があります。
手続きが複雑になるため、同時売却を検討している方は当社へお気軽にご相談ください。
□土地と建物の名義が違う不動産を売却する場合の注意点
*売却後に確定申告を行う
不動産を売却によって利益が生じると、譲渡所得税を支払う必要があります。
この譲渡所得が発生した場合は、売却後に確定申告を行わなければなりません。
ただし、売却代金が3,000万円以下であれば、適用要件を満たすことで3,000万円の特別控除を受けられます。
課税譲渡所得金額の計算方法は、以下の通りです。
課税譲渡所得金額=譲渡価額ー(取得費+譲渡費用)ー特別控除額
なお、不動産を売却した年の1月1日時点で所有期間が5年以下であれば「短期譲渡所得」、
5年以上であれば「長期譲渡所得」に該当します。
*住宅ローンが残っている場合は銀行の承諾が必要
住宅ローンが残ったままで名義変更や売却する際は、銀行の承諾を得なければ契約違反となります。
契約違反の場合、住宅ローン残債の一括返済を求められる場合もあるため注意しましょう。
□まとめ
今回は、土地と建物の名義が違う家を売却する方法と名義が違う不動産を売却する場合の注意点を解説しました。
土地と建物の名義が違う場合は、名義を統一してから売却するのが一般的です。
売却後は、確定申告をして譲渡所得税を支払う必要があります。
また、 住宅ローンが残ったままで名義変更や売却する際は、銀行の承諾が必要になるため注意が必要です。